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木にこだわる家づくり
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素材 / 木にこだわる家づくり
モデルハウス「あいの杜」の外観
木心地の好い家
服を着るように、木を着て、五感で木の心地よさを感じられる、そんな毎日の暮らしをイメージした「木心地の好い家」。そこには、家づくり、ものづくりにこだわり続けて感じる「きれいな家ではなく、いい家でなければならない」という思いを込めました。「いい家」とは、10年、20年と住まうことで本物の良さが実感できる、建てたその日からどんどん良くなる家ということです。本物の素材と優れた技術でつくられた「いい家」は、時間が経つほどにその良さが増してきます。お施主様の思いに合った、いつまでも快適に安心して住み続けられる「いい家」のためにこだわり続けてきた木と職人の技でつくる「木心地の好い家」には、無垢の木のぬくもりや肌ざわりのよさを感じられる、飽きのこない、いつまでも安心して住める家づくりに欠かせない3つのコンセプトを設けています。
  • 1
    できるだけ機械に頼らない、快適な空間づくり
    さまざまな機械や設備は暮らしを快適にしてくれます。しかし、ランニングコストやメンテナンスも必要となり、後々の暮らしへの負担になってしまうことも。だから、できるだけ機械には頼らない暮らしをご提案しています。土地の条件に合わせた光や風の取り入れ方、自然素材が持つさまざまな作用を活かした使い方、からだに有害な影響を与えない素材の選び方。設計と素材の工夫で、健康的で快適な、自然の環境に近い空間づくりを心がけています。
    • 一戸建て住宅の木でできた床
      床材
      カラマツやスギなど、無垢材のフロアーを採用。夏はさらりとし、冬は冷えにくく、1年中足元環境を快適に保ちます。経年変化により住むほどに味わいが増したり、ちょっとした傷もだんだんとなじんで趣になるのも、本物の木ならではの魅力です。
    • 一戸建て住宅の吹き抜け
      壁・天井材
      室内の空気環境を考え、珪藻土や漆喰などの塗り壁や透湿性のある紙クロスなどを採用。室内の湿気や臭いを吸い込む呼吸する壁を目指しました。壁天井には無垢の羽目板を施すことも可能で、デザイン性にも富んだ室内になります。
    • 一戸建て住宅の壁に組み込まれた断熱材
      断熱材
      有害物質を一切使用しない高性能羊毛・ポリエステル断熱材。高い断熱・吸音性能に加え、優れた拡散性を持った特殊ポリエステルによる湿気への強さが特徴です。素手で真っ直ぐ切れるので隙間への施工も簡単。ヒートロスをなくします。
    • 一戸建て木造住宅の骨組み
      木材保存剤
      10年以上に及ぶ野外試験の結果、高い防蟻・防腐性能が確認されたホウ酸塩処理を採用。ホウ酸塩は海水や温泉水中に多く含まれており、その急性毒性は食塩と同程度なので、安心してお使いいただけます。分解・蒸発しないため無臭で、効果は半永久的に持続します。
  • 2
    メンテナンスは最小限に
    耐久性の高い本物の素材と、優れた施工技術へのこだわりは、メンテナンスを最小限にすることにもつながります。しかし、いつまでも安心して住むためにはある程度のメンテナンスは欠かせません。たとえば、最も自然にさらされて影響を受ける屋根や外壁は、定期的にメンテナンスを行うことが安心ですが、その分費用もかかります。10年後、20年後も、できるかぎりメンテナンス費用をかけずに、長く安心して住んでいただけるよう、耐久性のある素材を選んでいます。
    • 一戸建て住宅の屋根
      屋根材
      日本の伝統的な屋根材、陶器瓦を採用。最大のメリットはやはり耐久性で、割れさえしなければ半永久的とも言われており、メンテナンスの費用を数十年に一度の塗り替えで抑えられます。一方、重さがデメリットとされていますが、その重量に耐えることができる強い構造が自慢です。
    • 一戸建て住宅の外観
      外壁材
      厚さ37㎜のALCコンクリートパネルを採用。高温・高圧養生された無数の気泡を持つ軽量コンクリートでできており、断熱性・耐火性・通気性・遮音性に優れています。張り替えを前提としておらず、塗り替えなどの定期的なメンテナンスで、耐用年数は2世代(40~50年)にわたります。
  • 3
    家の寿命を左右する構造へのこだわり
    どんなに見た目がきれいでも、構造がきちんとしていなければ、家は長持ちなんてできません。台風や地震、日本で暮らす私たちには避けて通れない自然災害の大きな力や、シロアリなど、家に危険を及ぼすものはたくさんあるのに、いざ構造の状態を確認したいと思っても簡単には見れませんし、交換したいと思っても簡単には変えられません。いつまでも安心して住めるように、家を支える構造の安全性こだわっています。
    • 一戸建て木造住宅の骨組み
      構造
      在来工法
      JAS製品と認められた無垢の地域材を骨組みとする昔ながらの工法。土台は4寸の檜、柱は4寸の杉・檜を使用。
      SE構法
      3階建や大空間に適した木のぬくもりと鉄骨の強さを併せ持つ工法。構造材はJAS認定のエンジニアリングウッド。
    • 一戸建て住宅の基礎
      基礎
      在来工法
      直径13mmの鉄筋を15cm間隔で配筋したベタ基礎。
      SE構法
      構造計算によって1棟1棟基礎仕様を計画し、施工します。
木にこだわる理由
会澤工務店は、創業以来家づくりに使う「木」にこだわってきました。
古くから木が構造材として建築材料に利用されてきたのは、ただ単に手に入れやすかったからということだけではありません。構造材として優れた性質を持っていたからです。また、人は、木材を見たり木材に触れたりすると、ぬくもりややすらぎを感じます。
  • 木は軽くて強い自然素材
    木と同じように建築材料として利用されている鉄やコンクリート。ビルなどの大型建築物に使われる強い素材です。鉄やコンクリートに共通しているのは「重い」ということ。一般的に重い素材ほど強い素材と言えます。木は、鉄やコンクリートに比べると軽い素材。では、これらの素材が同じ重さの場合における強さはどうでしょうか。
    の表は、木材、鉄、コンクリートがそれぞれ1㎏の重さの場合における強さ(比強度)の実験結果を表したものです。 同じ重さにした場合、たとえば引っ張りの強さは、木材は鉄の4.4倍、コンクリートの225倍となっています。他の2つの結果からも、木材の比強度は、鉄やコンクリートに比べて圧倒的に強いことが分かります。つまり、木材は軽い割に強い素材で、言い換えればより少ない材料で強いものをつくることができるのです。
    一戸建て住宅の建築材料の比強度比較グラフ
  • 実は優れている耐火性
    木は燃えやすいという印象は誰もが持っていると思いますし、実際に薪など燃料として使われてきたように燃えやすい性質があります。しかし、実は、ある程度の太さや厚さがある(断面が大きい)木材は、火がついても表面に炭化層ができ、これが断熱層の役割を果たしてくれるので、木材の内部まで燃え広がらず、延焼や強度の低下を防ぐことができます。 表を見てみると、木材は強度の低下が緩やか、つまり崩れにくいということになります。万が一火災が起きてしまったとき、延焼を極力防ぎ、室内の人が外に逃げる時間を確保することができる。木材にはこうした耐火性があるのです。
    一戸建て住宅の素材別耐火性比較グラフ
  • 適度な防音性
    木はたくさんの目に見えない小さな細孔を持つ素材のため、低音・中音・高音をバランスよく吸収する働きがあります。 また、人に精神的な安定をもたらす効果があることが分かってきた「超高周波音」。木の葉のざわめきや水のせせらぎなど、自然界に多く含まれる音で、実際には人の耳には聞こえない超高周波の音を、コンクリートは遮断してしまいますが、木材は適度に通すため、精神的にもリラックスする効果があると言われています。
    一戸建て住宅のリビングでくつろぐ家族
  • 肌ざわりの心地良さ
    音の話でご紹介したように、木は多孔質素材でたくさんの空気を含んでいるため、熱伝導率が低く、熱が伝わりにくいという特徴があります。つまり、断熱性に優れているということ。そのため、木の床は冬でも足元が冷えにくいのです。 たくさんの細孔は、室内の湿度を一定に保つ調湿作用という働きにも効果を発揮します。湿度の高い夏でもさらりとした室内になり、足元もべたつきません。 また、この細孔があることで、上からの衝撃を吸収してくれるので、木材は適度にやわらかく人にとって歩きやすい素材とされています。
    木でできた床を素足で過ごす人
  • 木の香りのさまざまな効果
    「フィトンチッド」という言葉を聞いたことはありませんか?「フィトンチッド」とは、木が虫や細菌から身を守るために発散している成分で、木の香りが「フィトンチッド」にあたると言われています。この木の香りは、森林浴に代表されるように、人に癒しをもたらす効果があるとされています。自律神経の安定に効果的とも言われ、肝機能を改善したり、快適な睡眠をもたらすことも実験により確認されています。特に、マツやヒノキなどの針葉樹は「フィトンチッド」の発散量が多く、免疫力向上にも寄与するという論文も発表されています。 このほか、「フィトンチッド」は空気の浄化作用や消臭・脱臭作用、抗菌・防虫作用があることが知られていますが、近年アレルギーの原因に多く挙げられるダニに対しても、繁殖抑制効果があります。ダニに悩んでいる家庭の床をカーペットからナラなどの木材の床に改装したところ、ダニの数が減少し、かゆみなどの症状がなくなったという事例があり、アレルギー症状の軽減にも活かせるかもしれません。
    天井が高い一戸建て住宅のリビング
  • 木目とやすらぎの関係
    木目とは、木材の断面の模様のことです。木の年輪や繊維、水分を吸い上げる道管などが表れたもので、樹種の違いはもちろん、同じ樹種でもそれぞれに違いが見られます。 この自然によってつくり出された木目の間隔は「1/fゆらぎ」と言われています。 「1/fゆらぎ」とは、規則正しさと不規則さがちょうどいい具合に調和している状態のことを言い、人に心地良さを与える効果があると考えられています。 木目のほかに「1/fゆらぎ」を持つものに、小川のせせらぎや波の音などがあります。赤ちゃんがお母さんの胸に抱かれるとすやすやと眠ってしまうのは、人の心拍音が「1/fゆらぎ」であるためとも言われています。 さらに、木材は有害な紫外線を吸収するため、木材が使われている部屋は目に優しい光があふれていると言えます。 紫外線は太陽光の中に含まれる400ナノメートル以下の短波長の光で、人の目には見えません。右の表は、素材の波長ごとの光の反射率(分光反射率)を表したもので、スギ(心材)が、400ナノメートル以下の光の反射率が小さいことが分かります。
    一戸建て住宅の木目調の室内
  • 自然に還る循環型資源
    木材は、木を植え育て、伐採し、木材として利用し、朽ちれば土に還る、この循環の中で生産・消費されます。いわゆる「緑の循環」です。太陽がある限り、持続的に木材の生産が可能になるのです。この緑の循環は、化石資源の延命、豊かな森林と生態系の維持、環境保全にもつながります。 たとえば、地球温暖化の要因とされる二酸化炭素。家に木材を利用すると、光合成によって蓄えられた炭素は木材に固定されます。その家に何十年と住み続け、その間に新たな木を植えて育てることにより、大気中の二酸化炭素がさらに固定され、地球温暖化の防止につながるのです。
    森に生えている木